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天翔風『竹芸道』 こと伝統工芸、美術という分野は作品そのものに関してはTVや新聞等で楽しむことが出来ますが、実際にはどのようにして作品を制作しているか、や、どのようにして材料を加工し、どのような技術を用いて作品を仕上げているか、といった部分に関しては一般的になじみの薄いものだと思います。このページでは竹芸作品の製作工程や技法・知識などを解説します。竹芸の深い部分の一端に触れてみてください。 製作過程 〜 作品はどのように創造されるか 竹芸作品の制作工程は、あらゆる芸術分野と同じく、沢山の製作工程を経て作りこんでいかなくてはなりません。 実際の製作工程を、順を追って説明します。 竹切り 〜良質の竹は『婆の懐』で 竹芸は、勿論、竹を材料にして作るものです。作品を作るためには、素材となる材料を入手しなくてはなりません。良質の竹を入手するには、周辺の竹林に入って手当たり次第に切り倒していては手に入れることができません。まずは良質の竹を選定する必要があるのです。 一般的に良質とされる竹材は、節間が長く、曲がっておらず、 節が低いこと。そして太ければ尚更良いということになります。このような良質の竹は、通常の竹林で育つということは稀で、ある特殊な環境条件を必要としています。 1.直射日光のあまり当たらない所 竹は、直射日光を沢山浴びていると節が大きく発達します、これは竹の体調としては好ましいことですが、材料として選定する場合には考え物です。 2.風の強くないところ 強風に煽られる場所に生えた竹は、その力に負けないよう、節を強靭にしていきます。また、常に同じ方向から風を受け続けた竹は風を受けた形に曲がってしまうため、材料として加工するにはあまり向いていません。 3.ある程度暖かい所 竹は、筍(タケノコ)の時点で、既に節の数が決まっています。ですので、竹は大きく、背が高く成長していけば、節と節の間(節間)が長くなる。ということです。竹の育成にとって良い環境の条件として、穏やかで温暖であることが重要になります。寒冷な地域では、竹は成長を弱めますし、雪が多く降る所の竹は、雪の重みで曲がってしまう事もあります。 4.うっそうとした所 竹以外の植物がうっそうと茂る林では、竹は日光を求めて真っ直ぐに太陽を目指します。直線的な竹が育つための第一条件とも言えます。 5.竹があまり密集していない、手入れの行き届いた竹林 竹林は、我々が見ると沢山の竹が生えているように見えますが、根の部分ではそれぞれの竹が繋がっています。モウソウ竹の竹林などのように、沢山の竹が密集して生えていると、一つ一つの竹が大きく太くなる必要がありませんので、細い竹に育ってしまいます。 以上のような条件を満たせば、材料として最適な竹を見つけることが出来ます。しかし、ご覧になったとおり、これらの条件がすべて一致する好条件を兼ね備えた環境というのは、自然環境ではなかなか見つける事が出来ません。 しかし、このような条件を全て満たす場所が無いわけではありません。俗に「婆の懐」と呼ばれる場所があります。 東側に向いた緩やかな斜面のあるうっそうとした杉林のことを「婆の懐」と呼びます。このような場所に生える竹は実に良質なものとなります。杉林は強風や直射日光から竹を守りますし、また、杉林の中に生えた竹は密集して生えることができないので、一つ一つの竹を大きく太くしようと成長するからです。以上が良質の竹を選ぶ方法になりますが、これはあくまで一般的な見識です、作家の創作欲求を満たす竹が、全て太く長く大きい竹であるわけがありません。節が高く荒々しい竹材や、 楕円に歪んだ竹、奇妙な形に曲がった変わり竹といった材料も、作家のアイデアで斬新な作品に創り上げられるのです。 竹切り 〜 3年目の竹を切り出す 竹は、皆さんもご存知のように、筍(タケノコ)の時はあのように柔らかく、美味しいものですが、年を重ねるごとに硬くなり、強靭な材質へと変化していきます。 しかし、それと共に柔軟性が失われていくので、4年、5年と成長したおじいさん竹では、細く加工して編むといった時に折れてしまったりと、あまり材料として適切とは言えません。そこで、竹工芸では主に、柔軟性のある3年目の竹を使用します。 では、『3年目の竹』を見分ける方法というのは、どのような方法なのでしょうか、以下に図解します。 −1年目の竹−鮮やかな緑色で艶もあり、根元には竹の子の名残である茶色の皮が落ちているので、一目で分かります。いかにも柔らかそうで、少し煮たら食べられるのではないかと勘違いしそうなくらいの色合いです。真っ白なロウ質の粉が節の下の部分に付着しています −2年目の竹−2年目にもなると色が褪せてきて、節の部分に付着していたロウ質がやや汚れをおびています。材質としては軟らかく、細工するのに適しているので2年目の竹を利用することもあります。 −3年目の竹−3年目になると色も落ち着き、節の部分のロウ質もほとんどなくなっており、全体的に引き締まって見えるようになります。このような竹が切り時です。 −もう一つの見分け方− 竹は一年ごとに枝分かれをするので、 枝の分かれた数を数えれば年齢を知ることが出来ます。しかし、背の高い竹などは切り倒してみないと枝を見ることが出来ないので、この方法はとても有効的とは言えない見分け方ではあります。 −先枯れ− 先枯れ (竹の頂上付近に葉が無く、枯れている) している竹は 良質な竹ではない、とされています。 先枯れしているかどうかを識別するには、 竹の先端部を眺めれば分かりますが、 葉や他の木に遮られ良く見えない時は、竹を左右に揺すってみます。 先枯れしている場合、葉の揺れる音に混ざって カラン、カラン、と乾いた音が聞こえてきます。 −伐採時期− 竹を伐採する期間は、竹の含水率が低くなる10〜12月という時期をねらいます。含水率の多い竹はカビなどの細菌が増えやすいため、材料保存が大変になります。 −伐採後の処置− きちんとした期間に伐採した竹にも、伐採直後の青竹というのは水分がとても多いので、1〜3ヶ月以上直射日光の当たらない風通しの良い場所で陰干しをして含水率を減らしていきます。このように、竹材の保存には、含水率をなるべく減らす事がとても有効な事と言えます。 次のページでは、竹工芸という芸術の特徴、特色について解説していきます。 [←前へ] [次へ→] |
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| 実際に作品を作る工程や、竹芸におけるテクニックや知識などを公開しております。インターネットを介して竹芸という世界に触れてみてください。 1.製作過程 ・竹切り〜良質な竹は『婆の懐』で ・竹切り〜3年目の竹を切り出す ・油抜きは竹洗いから ・湿式油抜き ・乾式油抜き ・割り(しばらくお待ちください) ・編み(しばらくお待ちください) ・仕上げ(しばらくお待ちください) 2.編み方講座 ・六つ目編み |
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東側に向いた緩やかな斜面のあるうっそうとした杉林のことを「婆の懐」と呼びます。このような場所に生える竹は実に良質なものとなります。杉林は強風や直射日光から竹を守りますし、また、杉林の中に生えた竹は密集して生えることができないので、一つ一つの竹を大きく太くしようと成長するからです。
−1年目の竹−
−2年目の竹−
−3年目の竹−